コーチえのもと
365かける2といくらかの歳月をかけて毎日まいにちコーチえのもとがぼくらに教えたことはテニスであるとばかり当時は思い込んでいた。ぼくの練習メニューの1つめだったスマッシュは250本が日課だった。1本でもネットにかけたり的から外したりしたら1本目から…
365かける2といくらかの歳月をかけて毎日まいにちコーチえのもとがぼくらに教えたことはテニスであるとばかり当時は思い込んでいた。 ぼくの練習メニューの1つめだったスマッシュは250本が日課だった。1本でもネットにかけたり的から外したりしたら1本目から…
ある子に昨日見学している部活動を教えてもらった。その中にテニスという言葉があったがテニスにしてーとは間違っても言えない。ヴォクは選ぶ人ではない。 コーチえのもとはボールを長く運ぶことをくらやみトーク中にも練習中にも何度も何度も教えてくれた。…
コーチえのもとは練習後にえのもとになったんだ。整列、礼、「お願いしまーす。」 カチカチっ、すー、ぷかー、「優勝する学校も準優勝する学校もテニスのうまさは変わらん。優勝するかしないかは最後の大事な場面を迎えたときにとるかとらんかで決まる。その…
お前はテニスの才能はない。 足は速くない。 目はよくない。 体力はあまりない。 ・・・ ・・・ お前は一軍で使う。 気合を入れろ。 「はい。」 コーチえのもとは選手がうまくないときはどうやって一軍を選んでいたのだろう。ぼくはその頃、絶対にうまくなか…
これもまたコーチえのもとに習った練習術の話。 高地トレーニングをやらされた。ぼくらは中学生なのだが社会人のもんげーうまい人を連れてきて乱打をお願いし、ぼくらの誰かが打ち勝つことはまずなかった。乱打というのはただ相手のコート内4分の1の決まった…
おまえたちは優勝を狙って練習して優勝をした。2番手から5番手まで力の差がないからBチームも強くするようにいい選手をBに入れた。Bは優勝ではなかったがBのメンバーがAにいたらそれでも優勝したと思ってもよかど。 Aには一番手の天才がおるからAの二番手三…
腰を落とせ。手で打つな。回転で打て。力は入れるな。壁を作れ。 基礎が大事ということでラケットも地面に置いて正しいフォームを身体に覚えさせるためにヴォクたちは素手で何度も走り、素振りした。手をどらえもんみたいにしてぼくたちは何度も何度もコート…
ヴォクはコーチえのもとと話をしたことが一度もない。ある試合があった。それははじめての県大会大きな試合だった。ヴォクが弱気で受けのボール運びをしていた。自分から攻めずただ来たボールをぼーっと練習ボールみたいに打ち返していたらしい。 試合中にテ…
おい、K、こっちを見ろ。俺が話しているときに下を見るな。 おい、Ca、ポケットに手を置くな。気をつけして聞け。俺が話しているんだぞ。こっちを見ろ。 コーチえのもとは当たり前のことができないと必ずすぐに大声で怒った。 あるときSiたちがいざこざをお…
コーチえのもとの話の中にはこんなことがあった。 その誰にも負けない特技なのだが、Cuはどう考えても皆の中でテニスが一番下手だった。実はCuだけはピアノとの両立でありしかもピアノが主だったためテニス部の練習へは短い時間だけ参加することを特例として…
俺は半端はひとっちゃすかん。 一個だけは誰にも負けないくらいになれ。 Hはスマッシュだけは200本連続でも失敗しない。 Heはファーストサーブがうまくてほとんど入る。 Liは足が速いからとにかくボールにうまく入って返球できる。 Beはラリーになればミスが…
これは前にも書いたことがあるが、コーチえのもとはよく天才の話をしてくれた。チームの中に幸運なことに天才が2人もいた。学年に1人ずつ50年に1人の逸材がいたので(実際天才かどうかは今思えばわからない、彼がそう言ったのでチームのみなはへーそんなもん…
コーチえのもとから教わったことは片時も離れない。染み込んでいるので逃れられない。 コーチえのもとは練習が終わりボールが見えなくなると整列させいつも決まって話をしてくれた。 その話がよかった。聞いているときはなんの感想もなかったがいまの年齢に…
コーチえのもとがいつも話してくれた話。(方言と口調は少し修正してある。) 疲れたか? 疲れて疲れて足が棒になってもういごかんくなったか?その時がチャンスだ。 そん時にボールを打て。その時のフォームはいいフォームや。無駄な力が入らんいいフォームや…
コーチえのもとのラケットは当時の最高級品だった。 ヴォクは先輩からのもらいものがなかった。吹奏楽部からの移籍組で遅れ組だったのでおこぼれがなかった。 はじめは部の余りを借りてすましたがグリップもはずれいよいよ限界。ヨネックスのレックスキング…
子どもが先生を見つめている。じっと見つめてる。 ときおり子どもたちは、はい、と声を揃えて返事をしている。壁から半分顔を出して覗くものがいても、カラスがかあかあ猫がにゃあにゃあとないても、 子どもが先生を見つめている。先生は何かを話してる。手…
コーチえのもとの話ははじまった。 夜7:00くらいになってもう誰がコートに立っているのか見えなくなったら練習が終わる。 5分でコート整備を終え整列。ブラシとトンボが部員数の3倍くらい、鉄のローラーが3台もあったので整備がすいすい進む。 一日のトレー…
コーチえのもとはぼくらのコーチになる前年まで、前任の中学で卓球部を担当し県内優勝常連に導いていた。 テニスには関係ないが彼は昼間は中学教師で、大学では物理と数学をし中学では数学を教えてた。 コーチえのもとがフォーム指導にこだわっていたのは練…
えのもと監督はテニスの試合ができなかった。ご高齢で足が動かないこともあったがそもそもテニスの初心者だった。 ぼくらが九州大会や国の大会に出るくらいになると監督はひとりだけ人を連れてきた。 うまくなった数人だけが、えのもと監督が連れてきたその…
コーチえのもとはダブリュー(1年生、2年生とも県大会で団体優勝すること)を達成すると、帰りのマイクロバス(加治木のレンタカー屋で借りてた)を道の途中で突然とめて、ぼくたちを降ろした。 なんだろう。 そこは人気のないビーチだった。 砂浜があった。…
禁句をついはっしてしまう。 体調があとから悪くなったりするのも無関係ではなさそう。 でも仕方がないから禁句と思わないことにしようかな。 先日はこの塾を開いてはじめて「俺が言ってることわかんないの?」と普段は使わない一人称を使ってドナルドダック…
コーチえのもとはテニス初心者だった。独学でテニスを本に学び、自分の学んで体得したことをそのままヴォクらにためした。たまに棒読みしてたし。 彼の指導法は初心者のヴォクらにとってわかりやすいものだった。今思えば、コーチえのもと自身が独学で理解し…
コーチ・えのもとは365かける2回、ぼくらにテニスで教え、中2の終わり、転校で突然いなくなった。 盆も正月も雨の日も晴れの日も一緒にいたのに、たかだか転校で2度と会わなくなるだなんて。 コーチ・えのもとの転勤がなかったとしても国体までか卒業…
コーチ・えのもとの運転するマイクロバスはレンタカーだった。運転中に彼がなにかの話をするようなことはめったになく、行き先すらわからないことがあった。ぼくは体力を温存しておかないと身体がもたないので大体寝ていた。 ぼくらはそのバスにまだ暗いうち…
コーチ榎本は、テニス経験がなかったことは前回書いた。コーチ榎本はテニスを独学で本に学んでいた。軟式テニスの本を読んで何かを発見してはそれを僕たちに試した。一本足でケンケンしながらラケットを振らせたり(体重の重心移動の練習と言われた)、スマ…
集中力の話の続きとして(「独学中毒の会」略してせるふ会員のshinnさんへの御礼として)。 (ベンチからフィールドに向かう際の)階段を上るはじめの一歩を左足にしてヒットを打ったら、次の打席も必ず左足から。打てなかったら、次の打席は右足に変える。…
2007年11月10日に、限界を突破するまで、勉強するということ。という題で、 見上げれば青い空を読んで感じたことを書いた。kamiesu先生の、結局「心」が決めているのだは、その後、(3)まで続いている。 「解けるはずだ」「できなければいけない」あるいは…
ヒカリの授業単位は週1回通塾・120分の個別対応型授業だ。 なぜ週1(や週2)か。塾に依存せず自分でやるため。 塾は勉強のコーチ。一緒にやらない。指示と確認だけだ。 なぜ120分か。子供が考える時間をとるため。演習や暗記の時間もある。 コーチ…
ヒカリが中学時に所属していたテニスチームのくそ鬼監督は、本気で県大会優勝という目標を全部員に与えていた。夏休みのラジオ体操が始まるよりも前に全員集合させられ、太陽が沈んだ後まで練習を文字通り強制されて、テニスをさせられた。 練習には無理やり…