野球選手の成績を見れば次の年の年棒が分かる。年棒制のプロ選手にとっては記録が重要であるのは言うまでもない。記憶が感動的なのはとりあえずおいといて(見えない箱を横にどかしながら)。
同じく試験の答案用紙を見たら通知評がわかるが学生は記録のためにばかり勉強しているわけじゃない。
子供たちはプロになったものではなく、いわばこれからプロになることを目指す存在。だからスコアそのものは実はたいして重要性を持たない。
試験の答案用紙を見たら何をどう勉強したらよいかが分かる。修行のテーマが決まるのだ。
定期試験の準備にはベストを尽くしているんじゃないか?
それに対して出た結果(点数や配点)を見て何がよかったか何が足りなかったかを振り返るのだ。
プロ選手の打率3割は定期試験の96点であるとぼくは考えている。96点以上とったのならその道のプロへの道が開かれやすくなる。
95点以下の場合には学びの材料が詰まっている。たとえば理科で計算問題を間違えているならそこを強化したいとか、記述問題を間違えているならそこを修行したいとか、失点の場所を見つめれば自ずと次に何をしていけばよいかがわかるものだ。
失点を見つめることほどつらいことはない。悪い答案用紙を捨てるのは、野比のび太の得意技だ。
でも、失点を見つめ、あきらめずに克服する、なんとかして克服しようと粘った者がやがてプロになれる。職業は星の数ほどある。好きなもののプロになればいい。その仕事の基本が学校の教科の中にあるのだ。
教科書が強化書なら、答案用紙も強化書。見つめよ、そして克服せよ、もがき苦しもう。
ぼくが言いたいのは、失点を見つめることから逃げる期間を短くしてほしいということだ。何点でもいい。まずは振り返るところから初めていこう。全教科からでなくてもいい。はじめは一つの教科でもいい。徹底的に答案用紙を見つめ自分のやるべき課題を洗い出すのだ。
Keep doing your best.