傍用問題集の続き。
県立U高校の子が期末の数学で99点をとっていた。クラス平均は59。
この子も学校の傍用問題集を繰り返し、◯になるまで丁寧にやっている。
たとえわからなくても自分なりの答案用紙を一旦作成し、ヒントを見、解答例を見るというごくごくスタンダードな王道を、ただし徹底的にやっている。
それは学校でもらうありふれたごくごく普通の教科書傍用問題集かもしれない。
でも学習の成果は問題集の出来具合の差なんかよりもむしろそれをどれだけ自分のものにしたかに左右される。
たかが傍用問題集なのに、まずもってヒントまでついている。解答例の前にヒントって!!
専属の家庭教師かっ!
手がとまったら、それを手がかりにまたもう少し先へ進めるだろう。
たかが傍用問題集のくせにご丁寧に例題までついている。練習題が苦しいなら例題まで戻ることだってできる。例題って!講義かっ!
たかが傍用問題集のくせに問題レベルがAとBの2段階に分かれている。初学者ははじめはA問題だけを完璧にしたっていいかもしれない。レボー分けって!習熟度別志望校別クラスかっ!
たかが傍用問題集のくせに解答例が詳しい。説明口調で解答指針、計算過程まで省略せずに書かれている。解答の流れって!流石。
たかが傍用問題集のくせにあろうことか別解や(注)までついている。ザ・ドリフターズかっ!(初期)
地味な薄いカバー表紙のくせに、脱いだらスゴイ。この傍用問題集ってやつは工夫に満ち溢れている。ナカミがすごいって。なんかのCMかっ!
隣の畑はいつだってよく見えるものだ。でもうらめしく思ってウダウダしてるうちに、ありふれた傍用問題集一本の人はズンズン毎日進んでゆく。思えばずいぶん遠くへ来たもんだ。
追いつくにはその道を通るしかない。他に道を探したところで、すべての道ははじめのありふれた王道に戻りつながっている。