子供が独学を身につけて塾をやめるのは、よいことだと考えている。子供が来るためだけに塾があるわけではない。子供が去るためにも塾がある。
自学習慣が身についてくると宿題は出さなくてよくなるし、質問メールなんかも減ってくる。手を離れるから悲しいけどそれがうれしい。子供本人がひとりで勉強するようになるのなら、見られなくなってもそれでいいと思うのだ。
約半数を占める私立在籍の子たちは学校から一定の課題が出ているからぼくからはあまり課題は出していない。メリハリをつけてアシストするのを心掛けている。そうしてこの補助輪はなくなってもいいのだ。講義を聴きたいのならそういう場所や装置があるし、本に学びたいのなら書店で本を手にしたらいい。
なぜわざわざ塾家をぼくがやるのかを考えたら、ぼくがやるべきアシストも見えてくるんだ。
定期試験や受験の前にこれをやれ、あれをやれと詰め込んだりするのはぼくの仕事ではない。むしろテスト前には遊べるように普段の毎日をどう過ごしたらいいのかを伝えられるようになりたい。
コーチえのもとはそれをテニスでぼくに教えてくれたから、ぼくは塾にいかなくてもわかっていた。
ほなね。