ヴォクの出す週課題は少なくないのだがそれを完全に消化した上でさらに二冊をこなしている。
それらは目次にある花波推薦図書でもあり、市販のものの中でもかなり厚手の部類のものだ。
ヴォクが渡しているものと比べても図表が多く詳しい。
道理で定期試験でも抜けが出ないのだろう。
どうりで解く速度が上がっているのだろう。
同じ分野の問題でもいろんな角度から考えることができるのはメリットだし何より4周することになる。
精度もスピードも上がる。テストのたび自己ベスト記録を更新しないわけがない。
本を見せていただくことはないがそれをやっているということを聞いておくのは普段の指導の参考になる。
自主トレ中は100パーセント自分との闘い。
誰にも頼るということがない。
練習メニューの中に自分だけの時間を持っているということは学習の量の面でも、自信をつける意味でもいいことだと思った。
納得いくまで練習できる。そこから自信が生まれるのではないだろうか。
話は勉強に限ったことではない。
趣味や好きなことのスキルや知識がどんどん高まるのは自分時間をそこにたくさん費やして楽しんでいるからに他ならない。
好きなことには熱中するので改良や創意工夫に満ち溢れていて才能がどんどん伸びるのは自明の理だ。
別な子の話も。
セルフラーニングのための練習として、言い換えれば、セルフラーニングをしないではいられなくなる仕掛けとして一人でやると一年間、ときなおしまで二年間かかる(ような)問題集をある子に渡している。
その本は二部作なのだが一部は二周目に入っている。
二部目もまもなく一周するようだ。
いついつにやるようにと言われずにいつやるのかを自分で決めるというのにも練習や失敗が必要なものだ。
渡した者の責任としていまどんな感じ?とたまに聞く。質問があればいつでもどうぞと伝えてある。
作りの親切な問題集だからかそれとも意地になって考えているからか質問はもう一年くらい、ない。
東大を目指すような子には英文解釈教室を必ず渡している。
それはいまの東大入試には(英文が易しくなりかわりに長文化したため)必要がいささか小さくなっているものだがそれを独学でやってみることで得られるものがある。
過去問を三十年分やることで得られるものがあるように、英文解釈教室を五周することで得られるものがある。
そういうことを将来高校生になってからやる準備として中学生時代に三カ年計画でそういう本に取り組んでおく。
教科書や学校の授業内容とは少しかけ離れている。学校の定期試験には直接的には役立たないだろう。しかし独学力をつけるという一本道を進んでいる。ついでに教科の実力ももちろんつく。
本を渡して「ひとりでどうぞ」と言う無茶なやり方だが、セルフラーニングの習慣的な姿勢と、本に学ぶことの基礎的な方法を身につけるやり方の一つだ。
本人が勝手に目覚める。
学総まっさい中だ。教室に入ってきたときの顔色で結果を勝手に想像する。
もくもくと問題を解いているのであざにもふれず、3時間後帰り際に一言。「学総、優勝しました」
花波光:「優勝って賞状とかもらったの?」
光子:「はい、トロフィーももらいました。部活が長くなっちゃうんですけどね。」
その言い方がうれしそうだった。
まだ部活動ができる、その喜びでかはわからないが学習速度がさらに加速していた。
両立生活が続くんだね、おめでとう。
仕上がりがよかった。
会場での大会、優勝。部活動で自己ベスト。
先日受けた会場模試北辰の自己採点でも自己ベスト。
エネルギーが増大し、とどまることを知らない。
ほなね。