上尾市 桶川市 個別指導 学習塾 セルフラーニング光塾

高校生になる中3が受けた会場模試 北辰テスト を振り返って

第4回 数学 大問4 問3 等積変形の良問。こういう問題と闘うために練習を重ねてきている。

 

第5回 国語 大問4 古文 問2

・主語の把握の問題。

 

「活用語の後の「を」「に」「ば」(接続助詞の 「を」「に」「ば」)の後、(あるいは「ば/ど/に/を/が/時/」の後)では主語が変わる」という superstition で行くか否か。

 

否。 そんな法則があるはずがない。このような根拠のないもの、想像に頼って、決めつけて読んで行くことがあらゆる誤読の始まりである。仮に80%の確率で主語が変わることがあったとしても(ないが)、目の前の本文の場合の主語が変わっているのか同じなのかはその文章の中の文字によるとしか言い得ない。もちろん意味のまとまりを作るという意味でばどにをが時で切るのは有効。

 

「目的語Oをとる動詞の已然形+ば」の後の主語がそのOに変わるという性質が存在する。(1) 

 

主語が明示されなくても主語がわかるのはそれが主人公だからである。(2)

 

日記文学で主語が明示されない(敬語がない、思う、見るなどの動詞である)ときその主語が日記の筆者であるかもしれない。(3) (私が画面の中に出ている映画で「私が〜した。」と書いてある。ブログ的なもの。私を中心としてみる。主語がなく尊敬語がない動詞を私主語としてみる。)

 

のようなより確かな法則も念頭においてそして何より動詞が文の意味を決めていくのであるから文字の中でもとくに動詞をよく考えることが読解のはじめの一歩である。

 

・念押しの「かし」を念押しかし念押しかしと唱えるのも悪くないが、一手間紙の辞書を引いて「これみよがし」の「かし」か!と自分なりの仕方で納得するというような学習術(セルフラーニング)もある。

 

・「き し しか」は筆者が体験したことを基本とする。「けり」は筆者が聞いたことであって、筆者が体験したことでないことを基本とする。

 

第6回 

英語 ついにヒカリ市が出題された。うれしすぎる。アカリ市のニアミスから苦節二ヶ月、ついにその時がきた。そんだけ。得点には1点も関係ない。

 

国語 大問1 物語 感情に印をつけて理由を追う。(設問は気持ちを問うものが中心になっている。) 趣味で読むのでなく入試問題を解くための読解をするとわかっていても『ショコラティエ』藤野恵美師の文章が面白すぎて思わず作業するのを忘れてしまう。感動的な題材に素晴らしい設問が付いている。名問。

 

入試問題のために作家が文章を書いているのではないが入試問題として最適かと思われるくらいの素材の文章になっているようなものに出会うことがある。そのような味合いのある素材に触れることができるのも模試の魅力だと感じる。

 

大問5 作文 第一段落を短く書くような指示(2)に着目せねばならない。

 

数学 大問4 図形 (3) 正方形の中の斜めの正方形。斜めの正方形になのめならぬ正方形を合わせる構図 cause. 直角三角形と正方形は実に相性がいい。

中心を共通に持つ正方形の回転移動の構図である。

直角三角形には直角三角形と正方形と円を合わせる。角の二等分線には二等辺三角形を合わせる。

 

このようなことは図形演習を普段から真剣に重ねていないとなかなかできることではない。1/2a差差差みたいな一発公式のようなものでなく、自分の手と頭で考えることを普段どれだけやっているか、練習しているのかを問うという出題方針をもつ問題だと感じる。

 

入試本番で点を取るのは短い時間の出来事だが練習ではじっくり落ち着いて目の前の一題と向き合うことが必要だ。

練習では定石を知ること、公式を知ること、公式を導くこと、やってみることを自分なりにやっていけばよい。

当たり前のことだがあーでもないこーでもないと可能性や定石を試していくうちに見える目がほんの少しずつ肥えていくのであって解答を読んで理解するときに目が養われるわけではない。

解答を読むのは構わないが自力でいろいろやってみるときにこそちょっとうまくなり答えがたとえでないままでも上達というのはあり得る。できない線がどうしてできないのかが見えるようになってくるとともにできる線が匂ってくる鋭くなっていくようなところがある。

一度目を離して大局に鳥の目で見てまた近づいてアリの眼で見ての繰り返しの先に発見力や直観力が上がっていく。

一言で言って公式が常識に変わるのはそのような練習の先にしかない。

 

トリチェリ点の問題も初見では難しいところがあるが小問誘導をしっかり付して思考力問題、考察問題としての出題となっている。入試問題、模試問題の作品として完成されたものになっている。入試会場で問題に臨む際には小問の誘導に乗ることも大いに重視したい。

常識を磨いておけば、とっかかりはあったはずだ。

 

点を最大化するのが受験時の目的であるが同時に大問題全体のメッセージを受け止め楽しむことも良問ではできる。楽しみながら問題を解くという夢のような体験があり得る。