学習材を手に入れた(教材ともいう)。
夏休みに入る前、彼は自分で自分の計画を立てた。
夏の終わりにノルマを全部終えられたら?
だれもなにも表彰などしてくれない。
自分で自分を誉めてあげられたらいい。
夏休みに入る前、自分で自分の計画を立てた。
42.195日間でやるノルマラソンコースができた。
14日間でやるノルマがある。
7日間でやるノルマがある。
1日間でやるノルマがある。
今日の中3生。
「今週の〇〇のノルマが一部終わらないかもしれません・・・。」
そう察知したのが、今週の課題のリミット土曜日から見て、2日前の今日であった。
前日でなく1日早く2日前に察知して(半ば)あきらめてそう伝えたところが、わるくない。
この子は独学特性「ノルマ計算〇」が身についている。
でも、ここで負けたらもう追いつかなくなる。
明日は明日のノルマがあるのだから。
今日の睡眠は削ることができない。
こういうときだけは、ノーマルでなく、アブ・ノーマルの高速作業で全部終えるしかない。
この子はたしか前回の模試で県内50番台だった。
分母は何万人。
さいたま市だけで1万人。
満足することなく、さらに上を目指して高校に行ってから役立つであろうことまで積極的に学習しているようだ。
花波:「なんでそんなことを勉強しているの?」
子:「高校に行った後に役立つとかなと思って・・・。」
3年後は、一貫校の同世代と合流し大学の受験もある。
ノルマ達成率が90%なのと100%なのとで、いったいどれだけの差がつくというのだろう。
まぁ、点数にして、500点中の10点くらいのものかもしれない。
ひょっとしたら3点分くらいのものかもしれない。
そんな点差は集中力や判断力でいくらでもカバーできるようなものかもしれない。
でも、もっと大きなものがある。
ノルマに勝って自分に克ってそれをつかみとることができるか否か。
達成した後に何が待っているのだろう。
達成した人にしかわからないものがある。
自分ひとりで全部やりきるしかない。
順位なんかよりずっといいものを手に入れられるかもしれない。
あるいはとくに何も起きないかもしれない。
それは彼にしかわからない。
他の誰にもわからない。