去年は数学が難しくて仕方がなかった。今年また同じ単元を勉強しているが今年はよくわかるようになってきた、と。去年わからないと感じていたが、実はおしいところまで来ていたのかな、と。
この子は家庭学習では今は数学を中心にやっている。行きたい国立大学の入試にも数学があるのでとくにしっかりやっているようだ。今では得意の国語や英語と、数学の偏差値が同じくらいにまでなっている。
あきらめずにずっと反復してきたからこんなことになったんじゃないか。苦手意識があったはずの数学でも、ずっと毎日やっているうちに楽しくなってきたんじゃないか。やればやるほどわかるようになり、わかればわかるほど数学が楽しくなってきたんじゃないか。
話を聞きながらそんなことを感じた。一回転でわからなければ二回転やってみたらいい。二回転やってわからなければ三回転やればいい。いや何回転だろうが、わかるところをほんの少しずつでも上塗りしながら増やしていけばいい。もしかしたら次やるときにはハッ、そういうことだったか!とワカルかもしれない。
それでもダメなら本を変えるなり、作戦を変えるなりしてでもやり続けてみたらいい。
あきらめずに繰り返すことの向こう側に、理解への扉が開いていることだってきっとあるのだから。
いまわからないことでも未来にわかるようになるためのきっかけになれる。
わからないことを大切にしよう。
わからないはわかるにつながってるのだから。