学力における遺伝と環境の問題(1)
(とよ爺さん、shimaさん、すぎやまさんとのコラボです。勝手にすみません。
第1回目(にして最後かも)の今日は有名どころの項目紹介だけ。なにかコラボれたらまたゆっくりと書くかもしれない。)
遺伝か環境かは心理学や教育学でもこれまで様々の研究がなされている。
東大附属中の双子の研究は有名だ。(http://park.ecc.u-tokyo.ac.jp/hs/research/twins.html)一卵性双生児の学習環境を変えるという極端な話。
当たり前だけど明確な結論は出ず、環境半分遺伝半分というのが大学の教科書なんかには今も書かれている。その%には諸説あり、ひとつの結論があるわけでもないし、結論を求めて研究しているというわけでもないのかもしれない。
狼に育てられた子の話なんかも有名だ。
環境が整うのが遅れた狼の子は言葉をうまく話せるようにならなかったというこれまた極端な話だ。
(茂木さんほか、)脳科学分野、心理学分野、教育学分野での研究もたくさんある。結構な数、読んだ本もあるので紹介しながら、そういう話についてチョコマカとあるいは長々と書いてみるかも。
googleで「遺伝と環境」のキーワードでググルと、「遺伝と環境 に一致する日本語のページ 約 312,000 」とあり、この問題の大きさが伺われる。キーワードを 「学力 遺伝と環境」と 限定するなら「学力 遺伝と環境 に一致する日本語のページ 約 62,800 件」までは小さくなった。いろんな文献が世界にはあるのだなぁ。
ヴォクが個人的に興味があるのは「知能」面ではなく、後天的資質や姿勢の獲得の結果伸張する「学力」面なので、このような題にすることになった。
先に結論(みたいなもの)を書くのも、変な話ではあるけれど、ヴォクのこれまでの経験から感じていることは、
「学力検査(学力テスト)の点数に反映される(ような)学習達成度には、先天的な遺伝要素より 、後天的な学習行動や教育環境、子供の向学心等の要因が大きく関与する。」
というものである。これは感覚的、経験的なものであるので、自分のこういった考え方にばかりとらわれることなく、勉強してみたいとは思っている。
たとえば、「負けず嫌い」の性格と成績は比例することが多いが、こういう性格的なものは先天的・遺伝的なものか、それとも後天的なものか、あるいは両方か(もちろん両方の組み合わせなのだろうけど)と考えてもキリがなかったりする。学力にテーマを絞っても、学力に影響を与える要素に知能や遺伝的・生物的要因は関連するので、なかなか科学的な考察自体が難しいというのもある。
すぎやまさんも書かれていたように思うが、結論ばかりを求めるよりも、
(1)遺伝的形質、 (2)家庭環境、 (3)本人の自主性・自発性の育成度合い
これらの要素がそれぞれ絡み合っていることを知り、(変えることのできない)遺伝的要素について考えるよりも、(努力次第でいくらも変えることのできる)環境や、自主性の伸長という部分に焦点をあてて、塾の指導に反映させたい、そんな風に考えている。
ほなね。
「学力における遺伝と環境の問題(2)~後天的能力~」に続く(かも)