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(もしもシリーズ2)もしもイチローが中間試験を終えたなら。

1学期の中間試験が終わって答案用紙が帰ってきた。

「ぼくは、1試合、1試合、振り返っています。まとめて振り返ることはしません。 」といいながら、イチローは今回の試験の自分の作成した答案用紙を見直している。

「それが違うということがわかるのと、教えてもらってわかったような気持ちになるのとでは、まったく意味が違うと思うんですね。それが自分でやって得たものであれば、そのあと、どれだけでも可能性が広がる。でも、頭で理解しただけ、先生に教わっただけのものであれば、そこに深みみたいなものは出てこないですよね。」イチローは自分を振り返る。自分なりの仕方で。

「近道は、もちろんしたいです。簡単にできたら楽なんですけど、でもそんなことは、一流になるためにはもちろん不可能なことですよね。一番の近道は、遠回りをすることだっていうような考えを、今は心に持って、やってるんです。それが唯一の道なんじゃないかと、思えるようになったんです。」イチローはすみずみまで答案用紙を見直す。なにが足りなかったのだろうか、自分なりに振り返る。

「たとえば、グラブの手入れを前の日にしなかった。その次のゲームでたまたま良くないプレーをしてしまったら、おそらくそこで後悔が生まれるわけです。そういう要素を全部なくしていきたい。そうしておけば、どうしてダメだったかという理由もわかりやすいでしょう。」徹底的に振り返り、準備にベストを尽くせていたかまでさかのぼる。

「グラウンドの上でのベストのため、自分でやれることはすべてやる。」イチローは決意を新たに趣味の勉強についた。

注:途中の「言葉」は実際にイチローが言った言葉です(『イチロー哲学』小玉光雄より引用)。他はフィクションです。