たまには僕のことも書こうかな。
なんだか最近はSA(セルフラーニング・アシスト)以外のことがふえているね。
大学でぼくは入学早々幻滅しやる気を失っていた。
いくらタダでもやめたいと思った。
それは【シケプリ】という言葉を聞いた時。
そぅ、試験対策用の講義ノートだ。
これがあるから授業に出る大学生などほとんどいない。
試験中にシケプリを見ながら写して出して単位獲得。これが大学というものか。レジャーランドの正体か。
田舎から夢見た先がこの有様だったか。
世間知らずのぼくはがっかりした。
だけど毎日、渋谷をぷらぷらしていても仕方がない。
そこで天の邪鬼なぼくは考えた。
シケプリの通用しない講義、出席しないと役に立たない講義だけを取ろうと。
鬼教官だ仏教官だのの学生逆評価票(そんなものまで出回っている)を無視し、登録者の少ない、少人数の演習参加型授業ばかりを選択した。
大人数の英語をやらず、
フランス語をやり
ドイツ語をやり
ラテン語をやり
ギリシア語をやり
未開のアフリカの言語をやった。
英語なんて大人数だし第一、英検1級にパスしていた僕からみたらレベルが低かった。
空いた時間は蓮実氏のフランス語の授業をモグリで受けたりして暇をつぶした。
もぐりが一番前に座っていても彼(草野進=蓮實重彦氏は野球のことで頭がいっぱいなので?お咎めなしだった!)は何もいわない。『どうしたって、プロ野球は面白い』の感想を言ったら、君は名簿にないねと気づかれていたけれど。
それから哲学の研究会にいくつか参加した。
そんなわけでぼくはシケプリがきらいだ。
そんな僕がいま塾で【シケプリ】をつくったりくばったりしている。
矛盾なのか。
いや違う。子供たちは授業に毎日参加している。
授業に出ない学生がつかうシケプリとは大違いだ。
シケプリは学校の教科書・プリント類をやりきっても98点くらいになってしまい、98点の実力までしか点をとりきれないことを悔しがる人のうち、100点をとって100点以上の実力があったのだと証明したい人にだけ配っている。
98点と100点の差をわかる人、1/200を狙う人には配っている。
98点の人は実力が98点、100点の人は実力が120点。
5教科500の人は実力が600点。
そういうことだ。
大学のシケプリ(もともと可やCをとればいいや)とはわけが違う。 多分。
よく、塾で試験対策プリントなんかやってていいのかわるいのかと、議論になる。
本物の力さえつけたら試験対策なんかやらなくたっていいじゃん!という人もいる。
ぼくは、それについて、結論を出せずに入る。
わかるまでは、試験対策プリントを作り続ける。
ほなね、すた・すた・・・『凡庸さについてお話させていただきます』 は唯一読みやすい親切な本。