上尾市 桶川市 個別指導 学習塾 セルフラーニング光塾

期待の反対語~ザ・授業(ぼく流)(その7)~

目標を書いてもらう。たとえばヒカリっ子がこんな風に書いてくる(昨日の実話)。

英語98、国語95、社会95、理科98、数学90(計476)。

数学に抵抗があるんだなとぼくは思い、すかさず手帳に書き込む。ぼくの裏目標を(なんとなく倒置法で)。

英語97、国語94、社会94、理科97、数学95(計477)(人には内緒)。

ぼくは授業を売って喰っている。子供が今日限りで全員授業を受けなくなれば明日から失業する。仕事がなくなる。授業につかう教材をつくり、確認テストをつくり、授業をしてといろいろしてもしなくても、とにかく授業を125分間だけしてそれで結果を出すのがぼくの仕事だ。それ以外に何にもない。

子供があの塾の授業はよくわからないと言おうとよくわかると言おうと子供自身の目標点まで点をあげるのに役立つと信じる方法を授業で行う。キャリアが10年あるとか14年あるとかそんなの関係ねぇ。目の前の子供が点をとるかとらないかしかない。

とくにヒントの出し方に気をつかっている。苦手科目(心理抵抗科目)はたしかに丁寧なアシストが必要だ。

だからぼくはぼくで裏目標達成のために慎重に動く。数学だけ課題をこっそり150パーセント増しに再設定する。宿題に難問を交ぜる。子供には次のように言う。

ヒカリ:「三月から数学も中間試験の範囲をやってきていつでも100とれる状態だよ。学校ではじまってもいない因数分解が自学のみで終わってるよね?毎日二枚ずつ解いたよね?今までにこれだけ先取りしていたことはあった?学校で解くすべての計算が復習と反省と自己確認になるんだよ?しかもね、因数分解は展開しちゃえば自己採点できるの(←ここ重要なので間をおく)。あってるかあってないか試験中に分かるの。」

ヒカリっ子:「そ~なんですかぁ」(半信半疑で、むしろ100と言われてあきらかに疑っている様子でぼくを至近距離でガン見)

ヒカリ:「前回の点数が気になるのはわかるよ」

ヒカリっ子:「…」(無言、あまりの無言)

授業中には子供は納得しない。それが普通だ。点数をとらないと子供は納得しないのはぼくはわかる。難しい文章題だ。分かってスッキリして帰るというばかりでない。一晩や一週間あたまの中に問題意識を寝かして次とくときにすこしスッキリするようなことも多々ある。中学数学はそう簡単でもない。ぼく自身も食塩水の濃度の問題は一年間くらい考えていて中3になるころにすこしわかった。はっきり言えば数学は苦手だったから人一倍努力していた。普通に努力しても60、70くらいとれないと自覚していたから。わからないまま暗記して試験は解いていた記憶がある。わかるという実感は点数を得たあとでも得にくいものだ。たった15回しかない定期試験。その試験が自分の実力だとまわりもおもうし、自分も思うものだ。

前の点数に流されてはならない。自分の努力を信じて欲しい。低いノルマに変えてはならない。誰のため?誰のため?

厳しい練習だったね、結果は悪かったけど充実したトレーニングでした、では親御さんも当然納得されない。二回連続で目標を下回れば塾をやめるご家庭もあろう。うちは私塾のうちのひとつなので子供に合うか合わないのかシビアな目で見られることは重々承知している。

だから目標点は達成する。達成したい。今日するべきことはなにか。今日の授業でするべきことはなにか。それだけを考えて生活している僕なのです。

ベストを尽くすだけでもだめだ。点数をとるためのアシスト、これに尽きる。超シュートしやすいボールをける。キーパーも敵陣にいないくらいの絶好のアシスト(そんなのあるか)。必要な量、質、自分で自分に説明できるような理解。

ほなね、すた、すた、…スタバだってシビアな目にさらされている。それは期待の裏返し。