埼玉県の公立高校、前期試験の問題が新聞サイトなどでも公表されている。
試験の問題傾向には昨年までの学力試験である後期試験と大きな変更はなく、予測の範囲内だったのではないだろうか。
落ち着いて受けることができるなら比較的受けやすかったかもしれない。
あらかじめ公表されている注意点で予測できなかった問題はなく、努力がそのまま評価される良問題だと思う。
各科目の特徴としては、
①理科ではイオン・月食など、移行措置からの出題が目立った。
理科の問題自体は難しくない。近年との難度変化→平均55くらいか。
②社会では高度の記述問題が出題されている。近年との難度変化↓平均55くらいか。
③数学では埼玉県が近年繰り返し出題している大問4「紙を折り返してできる図形の問題」が、時間が不足すると難問に感じられる。数学の全受検者平均点は相変わらず、他の4科目と比べて低くなるだろう。部分点も与えられるため、わかる部分は書いて部分点を取りに行くという姿勢が重要となる。
後期に向けては引き続き過去の問題などを使いながら、三平方や相似の演習をしておくのがよさそうだ。
近年との難度変化↓↓受検者平均40点くらいか。
(最後の大問4は質問が多かった。普通は、AHをxとおいたりして三平方の定理を使って解くだろう。もし移動攻撃を思いつけば、IからBCに垂線を下ろして辺BCと交わる点をPとする。△IPC≡△BAHより、△IPC→△BAHのところにカチッと移動させたら正方形ABPIの面積だけを求めたらよいということになる。 よって20×20=400。)
④英語は最後の英作文が完全に独立した。新傾向。
subject, than, becauseの語指定(必ず使う)があるのは、過去になかった。形容詞か副詞の比較級を使うことが要求される文法重視と言えよう。配点は8点。近年との難度変化→平均50くらいか。
⑤国語は予測どおり作文が出題。0点~16点までの17段階評価。まとまった文章を書く十分な練習が必要である。近年との難度変化↓
問題はこちらの東京新聞さんのサイトが便利。
話は変わるが、ウチでは塾生は配点票を見ながら解く練習を重ねていた。
解答用紙に記された「配点」の予測をしながら解く練習だった。
今回の試験でははじめて問題文の後ろに(3点)のように配点が記されている。気になって仕方がない。さすがに問題文の後ごとに配点が書かれているのは全くの想定外だった。
これをもって、問題傾向までがらっと変わってしまったかのような印象が大きかったのではないだろうか。
また、100点満点になると部分点が与えられるようになる。
わからない問題でも何か書くことが重要である。
英語の記号選択問題などはあてずっぽうに全部イと書いてしまっても何点にもなる。実際に勘のみで書く人はいないだろうが、勘も含めての採点であることは覚えておきたい。
後期に向けても、配点と部分点は意識しておくのがよいだろう。
前期は大きく平均点が下がるだろう。近年との難度変化↓↓。それを気にするよりは、前期のことは忘れて後期に備えるのが賢明だろう。
正答例は、平成22年度埼玉県公立高等学校入学者選抜前期募集における学力検査の採点の手引(正答と配点)(←こちら)で公表されている。
最後に、受検者数、倍率などです。
★埼玉県公立高等学校における前期募集学力検査受検状況
http://www.pref.saitama.lg.jp/A20/BQ00/22nyushi/22zenki_jokyo.pdf
県立浦和の事前取消者数39、当日欠席者数13が目立っている。
今日から、後期へ向けて切り替えていこう!