この本で対策するのはずるいのでは?と疑いたくなるくらい速く解けるマニュアル本やトレーニング本が時に存在する。
なんだか不公平な話のようだが、入学試験というものに一定の制限時間と出題傾向とがある以上、これは仕方のないことでもある。とくに記号選択式の入試問題やマークシート方式の問題ではどの答えにしたかが問われるばかりで、「なぜ」その答えにしたかまでは一切問われない。
「裏技」を使って解こうが、上級学校で習うはずの「公式」を使って解いてしまおうが正解となる。公式一発の場合には、その公式を知っていた人だけ制限時間が長くなってしまうようなものだ。地道にコツコツやれば5分かかるものが公式一発30秒で解けてしまうようなことがあり得る。
試験で測ることのできる力はその試験で点をとる力だけである。入学試験前のメンテナンス期は実力もさることながら、こういった、点を速くとるための能力も上げておくのが有効であるだろう。
入試の過去問を解く。もっと速く解く方法はもうなかっただろうか。入試の過去問を解いて採点したその後に、繰り返し確認・練習することのできるコツやツボ(のようなもの)が潜んでいるかもしれない。
だから、入試の過去問は早めはやめにやっておくのがいい。入試問題を解いた後に、対策が始まる。