定期テストでは暗記量がものをいう。たとえば、国語の文学史(中学校)で雨月物語が何時代かとか国姓爺合戦の著者が誰かなど範囲だと言われればそれも覚えておくしかない。こういった細かい知識が高校入試や大学入試に出るかと言えばまずなかなか出ない。
定期テストで学年1位をとることと実力試験や入試で好成績をおさめることとが一致しない理由のひとつはここにある。
校内にいないかな? 実力試験ではめっぽう強いが、定期試験になるといまいち順番を残せない(残さない)人、逆に、定期ではとるけれど、実力になるとあんまりとらない人。いるよね。
定期テストにはめっぽう強いが実力テストになると得点力が落ちるという場合には、学習が暗記偏重になっていると考えるべきだ。
自分で間違えて、やり直して「自分なりに」理解した事というのは長く忘れ去られることがない。一方テスト前にいまいちよくはわからないことでも暗記していた事柄というのはテストが終わり、2・3週間するとスッカリ記憶から消えていくものだ。
入試では良問を出す学校ほど、暗記しているかではなく、理解しているか、考えることができているのかが問われる。国立大学の2次試験になるとほとんど暗記は問われない。このことを小学生・中学生・高校生も知っておかなければならない。
普段の学習ではなるべく考える学習に重きを置き、テスト前2週間や1週間で細かい知識もつめていけばよいだろう。そもそも、入試を通過することを目標に学習すること自体が全くナンセンスだ。
勉強は自分の考える力をつけるためにするんじゃないだろうか?
将来直面するであろう様々の問題点(課題)を解決する能力を高めるために勉強するんじゃないだろうか。
解決能力が高ければよりたくさんの人によりいっそう役に立つ職業に就くこともできよう。
手に職がある人でもこれは変わるまい。勉強で培ったことは何の仕事をしていてもどんな家事をするときでもいつでも役に立つものだろう。話がそれた。
定期テストはたくさんあるから目標の一つとして利用しているに過ぎない。
最終的な目標は学年1位なんかではもちろんない。
君のあたまを鍛えること、考える力を高めていくこと、それ自体が目的なのだ。