身を削るK君(フリーター(フリーのアルバイターね)、仮称)は空き時間がでるとそこにバイトをいれた。傍から見てもそれはそれは熱心だ。時給750円のバイトで時間があくとそこに予定を入れて趣味の時間などまるでとらない。唯一趣味は出勤前のF君とのコーヒー。時間が空くとすぐに携帯電話で派遣会社に電話を入れては仕事を入れるその素早さたるやまめで、コーヒー仲間のF君をあせらせもした。真面目を絵に書いたような好青年である。
全体を見るF君(仮称、フリーのライター)。普段はひまだ。遊んでいるようだ。昼頃におきて喫茶店にくる。朝仕事を終えたK君と合流。普段は家に引きこもっている時間がながい。夜の間にふと思い付いたように原稿を書き、一気に書いたりしているのか、時折出版社に出しにいくようである。普段は見るからに暇そうでいつもK君に説教されている。人生は長くない。無駄な過ごし方をしてていいのかいと。
影響力という言葉がある。フリーターK君の仕事はすぐまわりの人を楽にする仕事(はたをらくにするから働くだという言葉がK君は好きだ)。影響の数は少なくてもK君はこつこつまわりのひとを幸せにするアルバイト仕事に誇りをもっていた。
F君の作品は周りのひとだけでなく遠くのF君が知らない人も喜んで買い求めた。傍から見れば遊び人。
さて収入はF君は年1000万~2000万、K君は400万。桁が違う。F君はプチセレブだ。
どうしてこんなことがありえるというのか。
影響力×時間。
K君は影響力4×時間10。
F君の本は読者が多い。それからF君は遊んでいるようでも起きている間中、自分の本のことを考えていた。
影響力10×時間10。
同じフリーター(フリーのアルバイターとフリーライターだからね)でも大きな差がついたようだ。
(2)へ続く。