上尾市にある学習塾 セルフラーニング光塾

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埼玉県公立高校入試問題の分析 令和5年学力検査問題を光塾はこう見た。

英語 学校選択問題
大問3 英語長文 が今年の特徴的な問題
tough構文 easy to make に語句注なし
仮定法 I wish there were an umbrella that I didn't have to hold with my hands. とくに関係代名詞節中のdidn't have to hold の法.に語句注なし.
群前置詞 because of に語句注なし.
形式主語 it の構文で真の主語になるものは名詞である it seems that を seem にだけ意味の注をつける.形式主語構文の必要条件は it が前の何者をも指していないということである。その点はノーヒントにしてある。

 

このように注を注意深く、付けたり、付けなかったりしながら、そして後に述べるもうひとつのことをしながら、読解問題としての難度バランスを整えている。

(埼玉県の英語は無理に長文読解問題の本文を1枚の用紙に収め続けているが今年については文字が小さく行間も狭く読みにくい。用紙をもう一枚多くして文字を大きくし改行間隔を広めにとってほしい。一般に紙面1枚片面に入れる語数は 350 words が読みやすいだろう.写真も無理に右寄せの、本文近くに配置せず、写真だけの段を設けるなり最後に配置するなりして、英文本文を読みやすいものにしてほしいものだ。)


教科書範囲をこえるハイレベルな文法事項をも東京都の都立高校入試と同じく意図的に含めて(←ここは重要)作問されている。解答とは大きく関係しないので悪いことではない。この大問3は近年になかった名問。

 

大問2の出題傾向は当分続きそうだがなぜこのような形式で出題しているのか解いたあとに受験生はじっくり考えてみるべきだ。本文が複数のパートに分かれることによって設問で問うことができるものがどう変わるのかまでを考えてみると、英文読解学習の指針になるだろう。そもそも同じ理由で英語の検定教科書はこのような形式になっている。

リスニングは28点。(リスニングの配点が英語作問のもっとも難しいところ。)

 

試験時間の12分30秒程度(令和4年、5年)を使い、4分の1以上をリスニングに配点する、リスニング28点のうち、情報を聴き取り英語でメモを書き取るディクテーションを含む最後の設問1-7には9点を配点するというのが英語出題の方針になっているということを来年度以降の高校受験生は過去問を見てチェックし、どんな準備をしたらよいのか戦術を立てておきたいところだ。令和4年のリスニングが易しかったこと、7-2を除く問題の正解率がかなり高かったことの反動もあり令和5年はリスニング問題が難化した。この水準ちょうどが来年再来年のスタンダードになるだろう。この1.2倍速を聴き取るトレーニングを日常学習の中に取り込むなどの創意工夫が必要だ。

 

英語の、受験生側の裏技をずっと書いてこなかったが一つだけ書いてしまう。さきに書いた難度調整に関するものである。

 

長文読解には要約問題があり本文の内容を8行程度でまとめてある。実はここを先に読んでしまうことで英文の大意がつかめてしまう。

(この出題形式の限界点になっている。この出題傾向はずっと続いてきているもので今まであえて黙っていたがこの出題形式はそのような問題点があるのでよくないと私は考えている。抽象度の高い本文でもない限り要約文の出題にはかような限界もある。無論そこまでも踏まえて語句注と要約文の両方でコントロールしながら大問としての難度を調整していると言えば言えることは承知している。しかしそれは文章読解でなくもはや情報処理度が高まりすぎてしまい、英文を読むということからは遠く離れているのである。)

 

大問4は50語程度の英作文。全国の高校入試問題で何度か出題されているテーマと同問で古典的だった。1つ問題がある。(解答欄が一度消しゴムで消すとすべての文字を書き直さねばならないので受験生の立場にたっていない。原稿用紙という概念がある国語の作文とは区別して、英作文の解答欄はマス目ありでなく、横線形式に戻すべきである。受験生の視点より採点の視点、語数を数えるのが面倒だという採点上の手間を優先してしまっている。

そういう点ではだめだ。受験生の立場に立って作成してゆきたい。)

 

国語大問4 古文 出典は『浮世物語』(配点12点)
指示副詞の、「かく」 「しか」 「さ」、それぞれ「このように」「そのように」 「そのように」など常識的なところには注もないのが近年の入試古文だった。
配点は小さいが、古文にも力が入っているのはよい傾向である。

(古文本文の採用箇所に関しては、「絵を描かする」の助動詞「す」が終止形の「す」でなく「する」と連体形になっていることをはじめとして古文としてはこの時代特有のところを多々含む箇所である。どうしてこのような古文を出典に採ったのか不思議でならない。)

 

(思うに出題者側は江戸時代の古文を出して漢字多めで読みやすくするのか、ひらがなだらけで主語のない古文を選んである程度の改変を加えてやさしくし、設定として難しめにするのがよいのか、相当悩んで選んでいることだろう。個人的には現代文は現代文で問えるので江戸時代の文章からでなく平安時代鎌倉時代の古文を出題して欲しいと希望している。理由としては受験生が一番多く練習するはずの古文がそれらの時代のものだろうことだ。たとえば助動詞「まい」は古文の助動詞としては中学生は触れていないことの方が多い。現代語の助動詞なので古文と思わずに文章は文章と割り切ってジャンルにとらわれなければ読めないこともない。でも一方で、江戸時代の俳人、松尾芭蕉による紀行文『おくのほそ道』の古文も古文なのでそのような時代の古文を出題することにも大きな意味があると思う。そのようなことを思いながら首を捻りながら設問は設問として解いた。要求されているのは設問に対する解答を導き出すことであって問題の良し悪しを論じるのは受験生が取り組むべきことの範囲内にない。)

 

古文は主題の設問形式や内容などを見る限りでは重視される方向にはあるので平安時代の出典から中心に選んで古典的なスタンダードな出題が続くこともも来年からは十分にありえると感じている。次年度以降の受験生、学習者は出典予想、出典の時代などにあまりとらわれず、広く古文一般に慣れてゆくような王道の学習法が望ましいと考える。

 

(現代語訳のヒントが多すぎるのを少なくし、本文を長くすればもっとよい大問になるだろう。)

(古文の配点は教科書や中学の授業での配分をも考えると20点くらいが妥当だ。古文全部で12点は少ないと考える。)

(漢字の配点は10点でなく5点でよい。)

(入試作問において大問5の作文の出題を全部なくして、大問4の古文のウェイトを大きくすることは検討されたい。いまの大問5のような形式の出題で表現力を測ることには差がつかないという点で無理があるし、採点の公平性の確保という点で私は大いに疑問を感じる。)

 

大問1 出典は逸木裕著『風を彩る怪物』本文がちょっとしたヒューマン映画たとえば名映画『セッション』くらいよいところなので設問にも力が入っている。力作揃い。

大問3 出典は川瀬和也著 『ヘーゲル哲学に学ぶ 考え抜く力』
抽象は広いものにあてはまること
という簡単ではないがよくあるテーマ
ここで存在との連関、ヘーゲルが考えたこと、存在とは何かを論じている本文のすばらしい部分を本文にとりあげている。
国語、現代文読解は書物のように長い文章を、読書のように、当たり前に 馬鹿にせず ちゃんと 真剣に 読む[ヴォクの言うところの ABC読むhard ]やってきた人を評価する名問。国語は過去10年で最良問。短いネットニュースは論旨が明快であるから、大学の論文調の、論理が入り組んだ説明文、説得文の文章とは種類が違う、呼吸が違う。楽しい時事ニュースや好きな話題の140字以内の文章ばかりでなく長い文も堪能しよう。国語は長い文を好きなように好きなだけ読んでいい。いろんな形態の論理展開も読み書きできるようにトレーニングしよう。

逆に1つの媒体、手段の内容や方法ばかりを読むのは良いと言えない。どんな内容や方法も多くの内容や方法のうちの1つでしかあり得ないのだから、多くの内容や方法に触れ客観的に見る目を養うことが現代文読解という教科学習の最大の目的の1つでもある。

だからこそあえて高校入試の場でわざわざ比較的難解であるとされるような内容の一つである哲学の存在論を選びとって本文のテーマに扱っているのである。

国語も他と同様に、出題の意図が後に県より公開される予定だ。

よく読んで学習の指針の一つとされたい。

 

東北大学の本文の出題の意図など公表されたものを読んでいると、抽象度のある文章をあえて選んで出題しているとあるとおり、入試問題は受験生にあえて抽象性の高い文章を選んでいる。普段からこの文章は何のことを言っているのかを捨てずに考える姿勢をもっているかを問うためにそうしているのであって、箇条書きや短い具体的でわかりやすい文章を読むこととは別のこのような抽象度の高い文章、たとえば哲学の文章においてのように言葉の定義に厳密な文章、を読むトレーニングは意識して積みたい。このことは国語や英語など文章読解全般で常に意識しておきたい点である。高校の国語が「論理国語」という教科名に変わった以後の時代の高校入試なのでこのような出題は予想通りであり当然来年も同様になるだろう。抽象性が高い文章を論理的にも正しく読み、必ず言えることを導き出すのが現代文の大問の説明文の出題意図になると思う。この点は後日発表される今年の入試問題に関しての県の発表を熟読されたい。

 

そのような抽象性の高い文章を読むにあたって、説明の手段や方法には多くの形があり、筆者がどのような仕方でメッセージを説明しようとしたのか、筆者になったつもりで整理し追跡し要約するという当たり前のトレーニングを積むのが、結局、最良の学習法の1つたりえる。

 

社会
社会に関心があるかを訊いている。ニュースを無関係なものとしてすべて捨てている人、自分のこととして考える人、その間の人。その意味で公民がとくに良問。

 

理科
また放射性物質。埼玉県の理科のポリシー。
全体には計算も含めており、理科は過去10年で最高の良問。

 

数学 学校選択問題
大問2に図形の平行四辺形の証明。この配置は珍しい。ここをいかに短い時間で解くかが勝負になる。
大問4の2次関数は新傾向問題。4-2-2が過去問を踏襲した県独自的問題。相似と三平方との融合問題だけでなく色々なテーマに取り組んでいいということの方針。
大問5は予想通りに空間図形。来年もここに空間図形が配置されると思う。5(3)は数学で唯一差を示すことのできる問題。スタンダード問題で、練習時の創意工夫、集中的な計算テクニックをここで思う存分発揮したい。はずのところのはずだったが、

大どんでん返し。

かんたん過ぎて差がつかない。

対称の中心面の断面を書いてそこから1、2分以内には解ききってしまう人がほとんどだった。結果、数学はかんたん過ぎる設定になってしまう。本番の午前の緊張感の中とは言えこれでは数学を磨いてきた人には物足りない。

一瞬、解くべき問題を間違ったかなとさえ感じてしまった。

 

本題からそれるが2年生の学年末試験に入試の問題をそのまま出すことは少なくない。理科の天気など試験がこれからある人はついでに解いておくとよいだろう。

 

(全体として公立高校入試問題として5科目ともかなりよい問題。合計得点=実力メインで合否が決まる公立高校入試の合否判定を行うものという制度上の意味を考えると5科目のバランスまで含めてたいへんよい入試問題になっている。科目間バランスという点ではもし数学の関数の最後の問題や数学の最後の図形の問題などを難しいものにしてあれば、過去10年で一番よかっただろう。他科目と比べても数学だけは(もちろん意図的に)かんたんな問題になってしまっている。数学の山場が大問2の小問2平行四辺形の図形の証明問題という中2配当単元でとまっているというのは過去15年にもない展開になっている。2次関数、相似、円、三平方の定理について、中3になってからもしっかりトレーニングを積んできた受験生の数学力を正しく測る、よく見るにはたいへん物足りない。

 

さすがにこれでは数学の上位層での差がつかない。関数の最後の小問と図形の最後の小問だけは配点も大きくしてしっかり勝負させるような水準のC問題を配置すべきだと思う。この2問がA問題やB問題のみということでは学校選択問題として機能しないのではないか。

次の春の入試にこの点は期待したい。)

 

 

(かっこ)内は作問について感じたこと。

(作問スタッフ、作問チームの良問作成へのたゆまぬ努力に感動しております。このようなよい問題で公平な試験を受けることができる受験生は安心して実力向上に専念できます。)

 

リスニング音声なども公開されており来年度以降の受験生も利用ができる。

令和4年度https://www.center.spec.ed.jp/nyuushi/page_20220627070502/page_20220627080330

令和5年度

https://www.pref.saitama.lg.jp/f2208/r5gakuryokukensamondai.html

 

受験生の皆様、お疲れ様でした。自己採点結果の連絡と再現答案のご提出を、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

合格確実ラインの目安 (高校採点基準)

浦和、浦和一女、430点(86%)

大宮理数科、 637点(91%)

大宮普通科、420点(84%)

(他の学校は合算しないと不明なためカット。)