上尾市と桶川市の間にある学習塾 ヒカリジュク

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光推薦独学図書 『古代日本語文法』 (ちくま学芸文庫) plus ①漢字には音読みと訓読みなんで2つもあるの? ②錯角が等しいならば2つの直線が平行であるのはなぜ?(小学生の質問より)

小学生がもしも思っていることを言うとそれがものすごく面白いことだってことが少なくない。

「なんで音読みと訓読みって2つもあるの?」

 

だってさー、だってさー、

音読みだと中国から漢字を借用して借りて終わり。

そこに日本独自なものはないのだが、

日本人の日本人たる所以、

日本人が創意工夫しまくったことに、

漢字を発音するだけで意味が同時に頭に入るようにもしてしまったこと。

これってすごすぎるよ。

 

たとえば、「ガ」と読んだある字がある。

この時点ではまだ、何のことかわからない。中国語だから音しかわからない。

「ガが流れていてさ、」

うーん、謎々のようだ。

 

riverと読んだ英語がある。

ブリティッシュイングリッシュやアメリカンイングリッシュやその他の英語を知っている人しかそれがどんな意味なのかわからない。リバーという音と川という意味の間に連関がないからだ。

 

日本人は「河」を音で読む時に、「ガ」と合わせてそれとは別に「かわ」と意味でも読むことを決めた。

すると水の流れのことだとわかるから。

英語の接頭語や語源にも通ずる工夫がここにある。

河と読むだけでかわのことだともわかるってものすごく便利な点だ。というようなことを思い浮かべながら、ヴォクは、

 

「訓読み最高っ。」(家系ラーメン店を出る時に「家系最高」と言いながら退店するときの発声で。)と答えた。

 

その後いささかの補充はしたけれど。大きい質問には短く適当には答えられない。本棚にいっぱいストックしてある「精講 漢文」を手渡した。将来この子は立派な、言葉を扱う専門家になるだろう。

この子は時期的にまだ読みやすい古文(『徒然草』のような和漢混淆文は現代文に近く読みやすい)までしか遡っていなかったが、ひらがなで書かれた源氏物語以前の古文の古文や漢字だけで書かれた漢文も一部扱うように決めた。

 

plus 光推薦独学図書 

古文を極めたいという中高生に推薦している独学図書指定参考書は何冊かあるがとくに外せないのは『古代日本語文法 (ちくま学芸文庫)』(より上級者向け)と『古文解釈のための国文法入門』(より初学者向け、著者ではない小田氏が同書巻末に寄せた解説 碩学が示したスタートライン に書かれているように、例文に付されたカタカナのガイドが親切である)の2冊である。古文解釈のための国文法入門は味わい深い本で、一例をとりあげるのは(なぜそこをとるのかという意味でも)恐縮するが、接続助詞「に」の逆接の例の章における「・・・(略)・・・修行者あひたり」(伊勢物語)の「修行者」と「あひたり」の間にあってもよい語句は何かということの考察、解説などは解釈の姿勢を示すもので重みがある。学ぶところの多い書物である。基礎ができてくればあとは小西師の『古文研究法』や『古文の読解』などを手渡せば勝手に勉強が好きなだけできる。文庫本で2冊では1300頁くらいになるが村上春樹を読むような気楽さで付箋紙をつけながらどんどん読める。普段から分厚い本の文章を好きなだけ読んでいたら共通テストの長文古文?がまるで和歌や連歌くらいに短く感じられるだろう。小西師が書かれている「要点を要点として把握するには、まわりに「要点でないこと」がどうしても必要なのである。」なども光の連絡帳の勉強名言に登録している語句で、深イイ。きっと読み始めたらとまらなくなる。『古文の読解』の個性的な点は現代語古語だけでなく英語が多く登場するところ、一冊で二度美味しい。ヴォキャブラリーの数ページをはじめて高校生時代に読んだヴォクは古文単語の覚え方がここまで明確に示されているのに感動したものだ。

同じ、古語を辞書で引くという行為でも、基本の意味と語源と場面と例文をセットで意識してイメージするようになったのは大きな収穫だった。何を意識しながら作業をしたらいいのかを教えられたことで、学習の効果がまるで違ったものになる。

無料ですごいことを書いてしまうというように師は書かれていたが実際は書籍を書店で購入しているわけであるから無料ではないよとツッコミながら対話しながら楽しんだものだ。

今にして思えば純真な学生にわざとツッコミどころを仕掛けて書かれた師の意図だったのだが当時は術中に見事にはまっておおいに楽しく勉強ができた。

 

『古文解釈のための国文法入門』のもっともすごいところは松尾氏ご自身がよく理解できていない例についてまでとりあげなさっており、ここまでは考えているがその先はわからない。もっとよく考えたい。とご自身の「碩学」の限界点をさえ示されているところである。考えるべきテーマについて逃げずにむしろ共に理解を深めよう、後輩につなげようという姿勢を示されている。サイエンスの研究でそこまでするのは当たり前かもしれないが古文研究でここまで科学的な姿勢を貫かれている。

 

これらの本はいろいろ勉強して源氏物語はまだ少し難しいけど一般的な入試問題は大体解けるようになってきたくらいのレベルの学習者向け。共通試験だけでしか入試科目として古文を使わないという予定の子には薦めていない。

将来その道に進みたいような子にはこれでは少し物足りないので本棚の方の、同じ著者の、より分厚い方の書物「実例詳解 古典文法総覧」や小西師の『古文研究法』、『古文の読解』などをお渡ししている。

小田氏の書物もまた日本語文法や大学入試入試古文だけでなく言語の文法全体の考えが深まる名著。

 

plus オレンジ好きなのがなぜか知られていてバレンシアオレンジ色の替え芯を大量にいただいた。

海の見える駅ももちろんめっさいいのだけどもバレンシアオレンジなどオレンジ単体でいっぱい欲しいと思っていたのでめっさうれしい。限定色をどんどん出し続けているけどもどこまでストックしとけばいいのかわからないところが難しい。

常にストックしておきつつ普段使い用も揃えるというなかなか難しい選択を強いられるではないか。

でも単価120円だからだいじょぶよ。タンカタンタンタンゲンタンってなもんだ(加法定理)。

さっそくこのユニボールワンをわが家宝、屋久杉の軸につけてカキコしている。

書き込むのがあまりに楽しいので印刷部分を少なくして手書き部分が増えてしまう。

きょうももみじございます(こうよう書ける主義)。

 

plus 光推薦独学図書 『基本古語辞典』 小西甚一 

読んで面白い古語辞典. 基本語で実際に読んでいて目にすることの多い古語だけを収録している。何度も引いているうちにどんどん覚えられる。

 

plus 別の小学生数学。

この子の数学分野ではいまは高校数学の図形をやっている。少ない公理からたくさんのことを導くという数学の論理の楽しさを味わっている。

 

「平行」と「錯角が等しい」は同値というのは次元の高い問題では理由として用いてよい。

しかしながらいまのような問題ではこの同値性を示さねばならないから決してやさしいものではない。

当たり前だのクラッカーだからさーではダメというわけになる。

公理をあらかじめ見ていたのでそれ以外のことはすべて公理だけから導いていくというのがルールだった。

面白い問題だなー。

問題を持つこと自体に最高の価値があってすぐに答えを知ることに意味はない。むしろ答えは絶対にどう間違ってもヴォクがこの子に教えてはならないわけで数ヶ月か数週間かせめて数日考えたいとそういうことになった。

こうりやーえらいむずかしいなー(こうりだけに)。