彼らはたんに、勉強するのが速いのだ(2回目)。
作業速度をはやくするためにはどんなトレーニングを積めばいいのだろうか。
普段からたくさん繰り返したらいいのか?
否。
斜め読みか?
否。
読書か?
否。
どれもいいところをついているが、ひとつ足りない。
ポインツのひとつは作業に期限を設けることにある。
たとえば~(B'zかっ)、東京バナナはバナナ工場で、ただの一夜にしてたくさん作られるだろう。ココアをまぜる。型に入れる。焼く。冷やす。型をきれいにする。チョコをのせる。ナッツをのせる(ん?これはチョコのおかしか)。その工程のどれもがめっさ速い。
たとえば~、一流のテレフォンアポインターは短い時間に契約をたくさんとるだろう。午前中に光回線の契約を10件とり午後には20件とるかもしれない。電話一本断られても怒鳴られても次の一本のダイアルをまわすのがはやい(プッシュ式だけど)。架電数に比例して契約をとる。失敗が多ければ多いほどメリットトークは磨かれ、前の失敗を次の電話に生かす。
どちらも、一日のうちにつくる個数、かける回線目標を設定しているだろう。たんに何個つくるのか、それだけを書いた紙は目標とはならない。
いつまでにそれをやるの?
今日やるの?
本当にやるの?
また言うだけでやらないの?
何時にやるの?
この本を仕上げます。スピードラーニングを身につけている者は一日中それをしたりすることがない。今11:45から13:00の昼飯までの75分以内に終えよう、そんな風にして作業に期限を設ける。
部活で朝7時に家を出ている。帰りは夕方だ。スピードラーニングを身につけているものは家に帰ってからの動きがはやい。即座に本を開き30分の集中タイム合計2回の中で一気に課題に打ち込むだろう。
時間がないからこそかえって勉強をスピーディーに期限つきでやることができるようになる。サクッ、サクッと。
部活を引退した子はそこからグッと伸びたりする。8月9月10月11月12月1月、部活引退から受験までの期間にすごい勢いでスコアをあげてゆく。
いつもは部活との両立で必要最小限の学習しかしていなかった彼らが部活引退と同時に必要十二分の勉強をする。しかも高速で。
かくして短期にメキメキ力をつける。
はたから見ていると、いったん勉強をはじめた彼らスピードラーナーは、頭がまるでヘルメットでもかぶっているかのように動かない。途中トイレに立つこともない。途中水分を摂ることもない。黙々と、短い制限時間の中で没頭し、成果を上げる。まわりの人が話し掛けても返事がないくらいだ。
彼らははじめに決めた期限の時までに成果を叩き出す。スピードラーナーにとっては勉強時間の長さは問題とならない。
(つづく)