あまり自慢していなかったが、中学・高校とテニス命だった。ヒカリっ子にはテニス部員が極めてたくさんいるがその誰もぼくの足元にも及ばない。まともな記録を残したら戦います(マジ)。
ぼくは学生時代はコーチえのもとの計いで、勉強はテニスが終わったらしようと念頭におきながらもずっと夜暗くなるまでは毎日テニスをしていた。帰ってから勉強できる時間は平均すると二時間くらいしかなかった。
こんなだからテニスは優勝できても、高校で勉強総合一位はとれなかった。
ボールを見つめたのでぼくの集中力のすべてはここで得られた。
知識は少なくても、少ない知識を頭の中でぐりぐりっと、ぐりりあんとブリーンと、回す力なら身につけた。
たまに「机におとなしく座る練習をさせたい」から小さいうちから塾にやろうかな、という話を耳にする。
逆だ。そんなことをしたら机に座りたがらない性格になるよ。
イチロー(野球)や中田(サッカー)は頭がめちゃめちゃいいし(学生時代の成績抜群)、なにより集中力がすごいと思うが机に無理矢理座っていたとはとんと聞かない(当たり前だが)。
スポーツやゲームなんでもいいが、自分がこれだと思うものを見つけてとことんそれに没頭できるのが、自立や集中につながると思う。
中途半端じゃ意味がない。のめり込むくらいでもダメだ。中毒気味くらいならちょうどいい。
と、窓ガラスの前で(やがてくるはずのヒカリっ子とのテニス対戦をイメージしながら)テニスの素振りをするのをやめて、ふと記事を書きながら朝焼けをみつめる男ヒカリであった。